毒をもって細菌を制す?細菌をもって毒を制す? アリジゴク
アリジゴクがアリを捕らえる際、自分のだ液の中にいる細菌が作り出す毒を利用していることがわかった。

この毒は人間やほ乳類などには影響はないが、昆虫にはフグ毒以上の毒性を発揮するという。

アリジゴクが砂地などに作るすり鉢状の穴(巣)に落ち込んだアリなどの昆虫は、大きなあごに挟まれ体液を吸われてしまう。昆虫が瞬時に動かなくなることから、毒も関係していることは推定されていたが、毒の成分や由来は分からなかった。

だ液の中に住む大腸菌によく似た細菌の働きで、毒性を獲得することが分かった。アリジゴクが細菌の毒を利用し、細菌側がえさの栄養の一部を分けてもらうという「共生関係」ができているらしい。 【毎日新聞’01.5.8付より抜粋】