オシッコ禁止! スズメバチ

野外活動が多くなる季節、身近なもので一番怖いのはスズメバチだ。彼らが理由もなく攻撃することはないが、外敵が巣に近づいたり自分達の仲間に異常な出来事が発生すると、集団で攻撃を仕掛けてくる。

複眼の目が左右にあり、その真中の部分には単眼の目が3個ある。単眼は光を感知して天地を認識する為の器官だ。複眼が人間の目と同じ働きをする。複眼では一つの物が無数に見えているのでその物が動くと全体的に見てその情景が大きく動いているように見える。つまり、動く物に対して過敏な反応をし攻撃行動をとる。だから、近くに来られた時に手を横に振って追い払おうとする行為は彼らにとっては攻撃とみなされる。走らないでゆっくりと後ずさりすることだ。縦の動きには弱いそうなので緊急時は急いでしゃがむ動きも有効かと思う。

複眼は、色盲であることも分かっているので結果白黒の判断しかできないことになり、比較的に黒色系の色には鋭い反応をする。頭を刺されることが多いのはその為だ。野山などに出かけるときには厚手の白色系の物を身につけてスズメバチの巣の近くでは大きな声や甘い香水の匂いなどは避けること。

昔からの言い伝えで「ハチに刺された時にはオシッコをつけた方がいい」などと言われているが、それはまったくの迷信。かえって雑菌が入るのでやってはいけない。アレルギー体質の人がスズメバチに刺されると意識がなくなり倒れてしまう。これを「アナフィラキシ
-ショック」といい、危篤状態なので一刻も早く病院に搬送する必要がある。もし刺されたら応急処置として、スズメバチ毒性は水溶性で水などに溶けやすいので素早くその部分を洗うか手などを利用して毒液を外に絞り出すこと。口で吸い出す行為はかえって虫歯から毒が感染する恐れがあるのですすめない。刺された部分は非常に熱くなっているので氷か冷水などで冷やすこと。念のため病院に行って処置をしたほうがいい。