今年の色? スイセン

ヒガンバナ科の毒草です。2002年の年が明けた。時間の流れに区切りはないのだが、精神的にリセットし、新たな気持ちで暮らしたいと思うのが人情だろう。

横手市のある花屋さんいわく「今春の花の流行色は黄色」だそうだ。洋服に流行があることは一般的だが、花色に流行があるとは知らなかった。

新春のこの時期、花屋さんの店先にはフクジュソウ、スイセンなどの黄色い花が並ぶ。雪深い横手市でも、気持ちは少しだけ「春」を感じさせてくれる。

スイセンは水仙と書き湿地を好む植物なので中国でつけられた。同じ中国の美称「金盞銀台」は、金のさかずき・銀の台だから初春にふさわしい別称だ。

学名がおもしろい。Narcissus tazetta L.var.chinensis Roemerといい、ナルシシズムと同じ語源だ。ギリシャ神話の美少年ナルシスは泉に映る自分の姿に恋いこがれ、ついに身を投げてしまう。その場所にこの花が咲いたという伝説がある。

花言葉も「自己愛」「自己主義」となる。まず自分が幸せになればみんなも幸せ、と解釈したい。  *ラッパスイセン(写真)の花言葉は「尊敬」