カタクリ Erythronium japonicum
ユリ科 カタクリ属
古名 カタカゴ、カタゴ

葉が一枚の頃は、まだ花は咲けません。7〜9年ほどかかってやっと葉も2枚になり、花びらを反り返らせた独特の花をつけるようになります。(めくれて昆虫が止まりにくい。)6枚の花びらに見えますが3枚の花びらと3枚の総苞片。方言でカタゴ、カタタゴというのは、花が傾いて下向きなのをかごに見立てて「傾籠」と言った万葉時代の名残。まれに白花もあります。日差しと時間で花びらの開き加減が違うので写真を見て天気と時刻が推定できます(花時計)。昔は、鱗茎を処理し食用としていました。それがカタクリ粉。現在はトウモロコシやジャガイモからとります。林床で生活しているので、樹木が葉をつけると日差しがこなくなります。だから春一番に急いで花を咲かせ、受粉し営業を終える。後は地下でゆっくりと体力を養う。つまり、春植物です。花や葉は天ぷらやおひたしなどにでき、鱗茎はユリ根のようにして食べられます。